鎌倉海老の別名もある伊勢海老

小樽港海の幸お届け便り vol.100

日本で最も大型のエビ「伊勢海老」の名前の語源には諸説があり、はっきりとした由来はわかっていません。古書『大和本草』に「此の海老、伊勢より来る故、伊勢海老と号す」と記載されています。三重県中部の伊勢の海で沢山獲れた故、地名にちなんだとされる説がわかりやすいのですが、神奈川県西部の相模湾も一大産地のひとつだったようで「鎌倉海老」の別名もあります。

またカブトが甲冑に似ていることから「威勢のよい海老」が短縮され、「イセエビ」と呼ばれるようになった説や、産卵期は磯に多くいるため「いそえび」が訛って「いせえび」になったという説もあります。

伊勢海老は縁起物とされており、結婚式の披露宴や正月など祝い事には欠かせない食材ですが、これは長いひげと腰が曲がった海老の姿を老人に見立て、このような長寿にあやかろうという意味が込められています。実際に伊勢海老は寿命が長く10年ほどで、中には外敵に襲われず30年も生きた個体もいると言われています。また成長過程で脱皮を繰り返すことから、立身出世の縁起物ともされています。

伊勢海老のおもな産地は三重県、千葉県、和歌山県、静岡県、徳島県です。農林水産省が出した「伊勢海老の漁獲量TOP10(2016年)」の統計では、三重県が全国1位。次いで千葉県、和歌山県で全国の約半分もの漁獲をしています。過去には千葉県がトップになったこともあります。国内の漁獲量は約1,000トンほどですが、輸入品はその10倍で1万トンを超えています。

伊勢海老は資源保護のため禁漁の期間が設けられており、漁の解禁とともに旬が始まります。もっとも早く解禁となるのは千葉県で8月初旬〜翌年4月までです。一般的に実際の食べ頃は11月〜翌年3月ごろまでの冬の期間と言われています。

伊勢海老のもっともシンプルな食べ方は「茹で伊勢海老」です。頭と尻尾の部分を持って折るように分け、尻尾は切り込みをハサミで入れることで、簡単に剥くことが可能です。茹で伊勢海老を堪能した後は、茹で汁を使って炊き込みご飯や味噌汁を作るのがおすすめです。

続いて「焼き伊勢海老」です。焼くと曲がるため、あらかじめ尻尾の腹部分に串をさしておきます。あとはそのまま中火から強火で焼くだけです。新鮮な伊勢海老を堪能するなら、外せないのがお刺身で食べる伊勢海老です。ぷりぷりの食感と、伊勢海老特有の濃厚で甘い味わいを存分に楽しむことができます。




海と歴史を刻む街から口福のおすそわけ。「小樽港 海の幸お届け便」


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その頃から小樽を大きく発展させてきた「春告魚」とは鰊のこと。
ここから始まった小樽の水産加工の歴史は創業100年を超える企業を作り出してきました。
小樽百貨UNGA↑は、小樽水産加工業協同組合とともに、この街を活かしてきた「海の恵み」を全国の皆様へお届けいたします。


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