「冬の味覚王」とも呼ばれるトラフグ

小樽港海の幸お届け便り vol.105

フグとはフグ目フグ科の魚の総称で、マンボウやカワハギなどもフグの一種です。その種類は世界で約100種類と言われ、日本近海でも約50種類が確認されています。そのうち日本で食用として許可されているのは22種類です。トラフグは食用のフグの中で一番の高級魚とされており、独特の旨みと食感から「冬の味覚王」とも呼ばれています。北海道以南に生息していて、瀬戸内海、九州沿岸、朝鮮海峡、黄海、東シナ海に分布しています。

フグの中でも成長の早いトラフグは、大型で70cm程に成長しますが、最も美味しいとされる大きさは体長35兪宛紂2〜3kgのサイズです。お腹は白く、上半身となる背中はやや深い緑色を帯びた黒色で、まだらな黒斑が点々とあります。胸ビレ後方に白い輪に囲まれた大きな黒紋があり、トラフグの大きな特徴となっています。

天然物のトラフグは、乱獲や環境の変化により数が激減しており、その希少性から驚くような高値で取引されています。養殖も盛んに行われていますが、数少ない天然トラフグを親魚として人工的に稚魚を生産するため、養殖稚魚の相場は高く、デリケートな性質のフグを育てるためのランニングコストもかかるため、天然ほどではありませんが、決して安くはありません。日本有数のフグ取扱高を誇る山口県下関市の南風泊市場で行われたセリを参照すると、2021年の天然トラフグの1匹当たりの価格は4500〜10000円程度、養殖トラフグの1匹当たりの価格は2500円〜3000円程度が相場だったようです。

トラフグは低脂肪、高たんぱく質で良質なコラーゲンを含んだ身をもつ白身魚です。言わずと知れた猛毒を持った魚なので、扱いには都道府県の条例に基づいたフグ専門の資格が必要です。ほとんどの臓器は有毒のため食用は禁止されており、食用可能とされている部分は、筋肉、皮、ヒレ、精巣(白子)だけです。

フグ料理の中で最も定番なのがお刺身。関西ではフグのことを「テッポウ」と呼ぶことから「テッポウ刺し」を略して「テッサ」とも呼ばれています。食感が命のフグ刺しは、もちもちとした心地よい歯ごたえと、噛むごとに口の中へ広がる甘味が食べる人を虜にします。また、濃厚でクリーミーな白子は「海の宝石」とも呼ばれています。ぷりっとした食感と濃厚な味わいが特徴です。食べ方としてよく知られているのが、茹でた白子にポン酢をかけて食べる「白子ポン酢」や、焦げ目が付く程度焼いた「白子焼き」などです。

その他、コラーゲンが豊富に含まれた皮を湯引きした「皮刺し」や、皮のゼラチン質を利用した「煮凝り」も格別です。そして乾燥させて炙ったヒレを、燗酒に入れて蒸らせば、最高の出汁がでます。トラフグの可食部位は、どこも個性的でそれぞれ特徴のある美味しさを持っています。




海と歴史を刻む街から口福のおすそわけ。「小樽港 海の幸お届け便」


かつて江戸から明治にかけて日本各地と北海道を結んだ北前船という商船がありました。
その頃から小樽を大きく発展させてきた「春告魚」とは鰊のこと。
ここから始まった小樽の水産加工の歴史は創業100年を超える企業を作り出してきました。
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