ブリ御三家の中で最も高級なカンパチ

小樽港海の幸お届け便り vol.108

カンパチはアジ科ブリ属の一種で、同じブリ属のヒラマサ、ブリと共に「ブリ御三家」と呼ばれています。アジ科の中でもヒラマサに次いで大きくなる魚で、体長は成魚で平均1mほど。大きいものでは2m近く、80kgくらいまで達した記録もあります。

カンパチという名前は、口元から目を通って背ビレ辺りまで黒っぽい帯状の線が左右対称にあり、前方斜め上から見ると目の「間」に「八」があるように見えることから、「間八=カンパチ」の名前が付いたとされています。

ブリと同じく、成長とともに名前が変わる出世魚としても知られています。稚魚はブリ同様、流れ藻に付くことから「モジャコ(藻雑魚)」と呼ばれ、関東での呼名は、体長が35cm以下のものを「ショッコ」、60cm以下のものを「シオゴ」、80cm以下のものを「アカハナ」、80cm以上のものを「カンパチ」と呼びます。関西や九州ではまた少し違った呼び方をするようです。

カンパチはカツオなどと同じように回遊魚で、春から夏にかけて北上し、晩秋から冬に南下します。温帯から熱帯の海域に分布する暖海性の魚で、日本近海では北海道の太平洋側辺りまで、日本海側は東北辺りまでを北限とし、沖縄や小笠原諸島に至る日本中の沿岸に分布しています。

天然のカンパチは漁獲量が少なく、養殖のカンパチの約10分の1程度で、天然ものは一般的な市場には出回らず、ほとんどが高級料亭などに回っています。スーパーなどで見かけるカンパチは養殖ものがメインとなりますが、近年は養殖技術の進歩で、天然ものに劣らない美味しさを保っています。天然のカンパチは長崎県、鹿児島県、高知県、福岡県での水揚げが多く、養殖のカンパチは鹿児島県、愛媛県、高知県、大分県で、特に鹿児島県は全国の約半分を占めています。

カンパチは、ブリやヒラマサに比べて脂身にクセが少なく、淡白で食べやすいため、刺身や寿司ネタとして食べられることの多い魚です。またブリやヒラマサに比べて漁獲高が少ないため、より高級魚として扱われています。旬の時期は、一般的に夏から秋と言われていますが、実は通年で美味しいとも言われ「旬が謎だ」という見方もあります。




海と歴史を刻む街から口福のおすそわけ。「小樽港 海の幸お届け便」


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