京料理の澄んだ出汁を生む利尻昆布

小樽港海の幸お届け便り vol.22

京料理に欠かすことのできない利尻昆布は、北海道の道北4地域(利尻島・礼文島・稚内地方など)で採取される昆布のことです。黒褐色で、他の昆布と比べ硬いという特徴があり、主に出汁昆布として使用されます。礼文島・利尻島で採取されたものを「島物」、他の地域で取れたものを「地物」と呼びます。一般的に地物よりも島物の品質が高いと言われ、中でも礼文島の香深前浜(かふかまえはま)で獲れる昆布は利尻昆布の中でも別格扱いされていて、クリアで澄んだ出汁が懐石料理のお吸い物には欠かせないと、京都の料亭などに愛用されています。京都名物の千枚漬け、湯豆腐等にも利用され、高級おぼろ昆布、とろろコンブにも加工されます。

利尻昆布には2年目の昆布が使われています。出汁が取れない「水コンブ」と呼ばれる1年目の葉が枯れ、2年目の厚みと長さがある葉からは、とても良い出汁が取れます。成長した葉は細長い笹の葉状で長さは1.5〜2.5m、ときに3mを超えることもあります。利尻昆布の漁場の最大水深は15mくらい、通常は岩礁地帯の水深1〜7mに生育します。

利尻昆布には天然物と養殖物の2種類があり、どちらも2年掛けて育成されます。天然物は文字通り、天然の昆布です。採取量が少なく、最も高値で取引されます。一方、天然ものですので、品質(色や厚みなど)にムラがある場合があります。養殖物は人工的に養殖された昆布です。養殖と言っても水槽の中で育てられるわけではなく、海で育てられます。利尻昆布は天然物の方が良いとされ、養殖物と比べると高値で取引されています。





海と歴史を刻む街から口福のおすそわけ。「小樽港 海の幸お届け便」


かつて江戸から明治にかけて日本各地と北海道を結んだ北前船という商船がありました。
その頃から小樽を大きく発展させてきた「春告魚」とは鰊のこと。
ここから始まった小樽の水産加工の歴史は創業100年を超える企業を作り出してきました。
小樽百貨UNGA↑は、小樽水産加工業協同組合とともに、この街を活かしてきた「海の恵み」を全国の皆様へお届けいたします。


小樽港 海の幸お届け便
このページの先頭へ