北海道でもわずかに水揚げのあるアナゴ

小樽港海の幸お届け便り vol.83

アナゴは食文化的に天ぷら種や寿司種として、最も重要なもののひとつと言えるのではないでしょうか。一本丸ごと揚げた穴子の天ぷらは、天丼や天ぷらそばなどに乗せると、丼からはみ出す様が見栄えし、価格もウナギに比べると手頃なため、名物店も多く存在します。

寿司種にする場合、関東ではウナギもそうですが、背開きにし、丁寧に尻びれと背びれを取ります。頭を落としてぬめりを取り、柔らかく煮上げます。関西や西日本では腹開きにし、頭がついたままウナギと同じように焼き上げて甘辛いタレをくぐらせます。

アナゴは、ウナギ目アナゴ科の海水魚の総称で、現在20種以上が確認されていますが、食用となるのはマアナゴ、クロアナゴ、ギンアナゴ、ハアナゴの4種類となっています。一般的にアナゴと呼ばれているのは、内湾などに多いマアナゴのことです。

アナゴは漢字で「穴子」と書くように、砂泥地に穴を掘って身を隠し、顔だけ出してあたりを見回しながら餌を待つ習性があります。北海道以南の日本各地、沿岸域の砂底に生息しています。太平洋側や瀬戸内海での水揚げが多く、能登半島以北にはあまりいないようですが、北海道では伊達市でわずかにマアナゴの水揚げがあるようです。

ウナギとの大きな違いは、ウロコがなく皮膚呼吸のみという点です。そのため陸上で生きることはできません。北海道や東北では「ハモ(鱧)」の名で呼ばれている所もあるようですが、それはマアナゴのことです。ハモは本州中部以南にしか生息していません。




海と歴史を刻む街から口福のおすそわけ。「小樽港 海の幸お届け便」


かつて江戸から明治にかけて日本各地と北海道を結んだ北前船という商船がありました。
その頃から小樽を大きく発展させてきた「春告魚」とは鰊のこと。
ここから始まった小樽の水産加工の歴史は創業100年を超える企業を作り出してきました。
小樽百貨UNGA↑は、小樽水産加工業協同組合とともに、この街を活かしてきた「海の恵み」を全国の皆様へお届けいたします。


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